拙著「初めての和の音楽」で歌舞伎のこともいくらか触れたが、奥が深い歌舞伎の世界はまだまだ知らないことだらけだ。
玉三郎さんとカテリーナ古楽合奏団は縁があって、1987年、玉三郎さん初演出の「ロミオとジュリエット」で、カテリーナは楽師として一ヶ月間出演した。真田広之さんを始めこの時の役者のそうそうたる面子が凄かった。因みにシェイクスピアの台本にも楽師の台詞があり、がりゅうさんと僕が一言ずつ喋った。
番組を観てもらえば解るのだが、その女形全ての所作や舞の拘りだけでなく、胡弓を弾かせても箏を弾かせても超一流なのだ。それは天からの授り物だけではない、絶え間ない磨き上げの賜なのだ。大谷が投手と打者を掛持って凄いけれど、さすが人間国宝のレベルはそれを凌駕する。全てが舞台の肥しになっている。
「何でペルシャ絨毯?」とマツコが聞くと、
「だって僕たちの芸能はシルクロードから来ているでしょ!」
中国経由で来た猿楽から能になり、歌舞伎になっていく。そんな文化の流れを体感してこそ、玉三郎さんの芸はあるのだろう。
「初めての和の音楽」も日本文化のペルシャルーツ、僕はその事を書きたいだけの本だったと言って過言ではない。
番組でも言うように女が女性を演じるより、男が観た理想の女像を演じる方がより客観的で細部までを表現できるのかもしれない。
玉三郎さんの凄さなんかはこの場でとても言うに足らない。番組の面白さも含めて、Tverならしばらく観られるので、観てない方はぜひご覧頂きたい。




















