Tessey Ueno's blog

古楽系弦楽器を演奏する上野哲生のブログ。 近況や音楽の話だけでなく、政治や趣味の話題まで、極めて個人的なブログ。

2010/01

人の名前と顔が覚えられない。

ちょっと前に一緒に飲んで意気投合した様な人でも、別なシチュエーションで会うと 「どこかで逢ったような・・・」 と思い出せない。
合宿で3日間も一緒に過ごした子どもも親も、素敵だなと年甲斐もなく恋心が芽生えてしまいそうな美人でも、向こうから声をかけて来ても 「お久しぶりです。」 と言われて、「どうもどうも」と言うだけでその先の言葉が出てこない。
数時間たって、「あんなに逢いたがってた人なのに、なんで!?」と悲しくなる。
ひどいときは全く別の人と勘違いして話していて、だんだんと話がかみ合わなくなってくる。
それに気がつき出してから違うという確信が起こってくると、後はどう取りつくろうか、とてもスリリングな辻褄合わせの世界となる。

こういう症状が最近起こったかというとそう言うわけではなく、10代の頃からすでにそう言う傾向にあり、緩やかにその度合いを増している。
記憶力が弱いかというと、場合によって誰にも負けない部分があったりする。
音楽の形式、曲の和音、人がどんなパートをやっているか、演目の段取り、つまり音楽に関する部分は強い。
あと、一度走った道は結構忘れない。
土地勘がよい事もあるが、旅に行って何処で何を食べたかかなり詳しく覚えている。
味も良く覚えている方だ。
恐らくそれらは平均点を大きく上回っているだろうに、名前と顔は全くだめだ。

もう一つ障害と言える部分がある。言葉が聞き取れない事だ。
早ければ早いほど聞き取れなくなってしまい、音の響きとしてしか聞こえなくなってしまう。
うちの奥さんの行っている事も70%くらいしか解らず、後は聞き直すか、間違った解釈をするかどちらかである。
人と話していると、会話が弾むとここまで聞き直す事が出来ず、30%も頭に入力できていなかったりする。
いままで僕と話したり、酒を飲んだり、意気投合したと感じたりした人がいると思うが、正直に言おう。
多くの場合話を半分しか理解していない。
しかも次にあったときにその人が誰かを思い出すのに多くの時間を費やす。
最近同窓会で誰に逢った。息子が何処の大学に行った。
猫の何とかちゃんが子どもを産んだ。
そんな会話の半分は耳に入っていないのだ。
申し訳ないがそんな奴なのである。
名前がちゃんと聞き取れず、名前の聞き違いからとんでもない人と勝手に結びつけてしまう事もある。
自分にとってはわずかな手がかりなのだが、それを聞き逃すまいとするため、勝手な解釈を産みとんでもない荒唐無稽な話がでっちあがる。

実名を上げて例を出せないのが残念だ。
つまり顔を忘れる、名前を忘れる、言葉が聞けないという、スタンダードな人間の感覚がまったく機能していないのだ。
記憶だけの問題なら解りやすいのだが、これは人間として病気の域だと思う。

うちの奥さんや息子は全く正反対だ。
名前を間違え無いどころか、飼っている猫や子どもの名前、時には会話に出てきた猫のかかった病院の名前まで思い出す。
奥さんは疲れて目をつぶっていても知っている役者ならテレビでしゃべっている声だけでほぼ全て解る。
息子も数年前に泊まったホテルの電話番号で覚えていることもある。
これはこれで異常な人間である事には違いない。
こんな希薄な記憶の自分でも、自分の曲を作った事は忘れていながら、曲の頭を思い出すと、だいたい正確にどういう音構造か思い出せる。
これだけが救いだ。 これが解らなくなったらきっと自分というものが崩壊するかも知れない。

はやく介護老人になった方が良いかも知れない。
それを聞いてうちの奥さんが言う。
「誰が面倒見るのよ?」

一般の人から言わせても、もちろん専門家から言わせても、笑い飛ばされそうな事を言いたくなってきた。
良いのだ! 
僕は王様を「裸だ!!」と指摘する子どもでありたい。
普天間基地問題って、結局、アメリカ兵の素行の問題じゃないのか?
もちろん本当に素行が悪い者はわずかだろうが、少なくとも多くの兵はそこに駐留する中でそこの住民と親しく共存していく事を考えてもいなければ、「我々がアジアの安全を守っていく」などと言う意識も少ないだろう。

「守ってやっているんだ」
と言う意識のアメリカ側から基地問題で住民に働きかける事はあり得ない。
アメリカ軍が信頼に足る、頼りになる立派な考えを持つ頼もしい軍隊で、様々な国のもめ事を誰もが納得いく形で「この喧嘩、俺が預かった!」と仲裁できて、子分の不始末は徹底して許さない、そんな弱きを助け強きを挫く任侠的な国の体質があるならきっと文句は言わない様な気がする。
しかし現実にはもめ事の火種を作っているのはアメリカ自身だし、北朝鮮だってアメリカが威圧しなければそこまで屈曲はしない。
北朝鮮が恐れているのは第二のイラクになる事だ。

スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると世界の軍事費は昨年、前年比1250億ドル増の1兆4640億ドル。
「核をなくそう」と言っている米国の軍事費は世界全体の41.5%を締め、中国は前年比266億ドル増の849億ドル(世界全体の5.8%)、堂々と世界の2位に君臨した。
世界の総生産が2008年で60兆億ドルくらいだから、単純に考えても今の時点で世界には30人に一人くらいの戦闘のためだけに生きる人間がいて、それはインフレのようにあっという間に世界を埋め尽くす事だろう。

今の時点で、世界の軍人は警察官の数より多いのではないか? この狭い地球の中で、人間達は何に向かっているかと言えばほとんどが軍事の為に生きている。
いくら国防のためとは言え、守る側のものばかり増えて守られるものが実態が無くなっていくのが現状だ。そうしか仕様が無いからだろうが、今の働き口が無い中で何でも良いから食うために働くというもの、何のために生きているかよく解らない。
人類の叡智に富んだ文化文明の歴史があって、多くの人が教育を受けて、結局こんな生き方しかしていない人類が悲しい。

あけましておめでとうございます。
我が家の動く年賀を作りましたので、是非ご覧下さい。
Flashアニメーションは素人なので、トリミングなどの詰めが粗いです。ご勘弁を。

なので動画はそこそこですが、家族で録音したゴスペル風ラップが自信作です。
それに続く、初公開のバラードも聴いて下さい。 

※現在はYouTube でご覧になれます。
 

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