Tessey Ueno's blog

古楽系弦楽器を演奏する上野哲生のブログ。 近況や音楽の話だけでなく、政治や趣味の話題まで、極めて個人的なブログ。

2021/01

2021年1/9(土)放送のNスペはある意味で解りきった問題を提起していたが、最後にポツダム気候影響研究所のヨハン・ロックストーム博士の座右の銘としてドアに貼ったアインシュタインの言葉が痛く響いた。
悪い行いをする者が
世界を滅ぼすのではない
それを見ていながら
何もしない者たちが滅ぼすのだ

アイン
 
この番組はこのまま行くと2030年に地球の平均気温は臨界点に達するといわれている。何もしなければ地球の未来はない。私たちの暮らしはどうなるのか、どうすれば破局を回避できるのか。この10年歩むべき道を考えるという番組だ。
自分を振返ってみればほぼ何もしていないに等しい。
言わば滅ぼす側の人間だ。
このまま人間が地球に君臨し続けるなら、新型コロナ等は一時的なものだが、異常気象は人間が地球に住めなくなる。人間の問題ではなく地球の問題だ。
仮に自分はこうして貢献していると言っても、周囲に影響を及すには至っていない。また仮に古い生産システムに乗っかっている人間から反感を買うかも知れない。
EUは経済成長と温暖化対策を両立できるグリーンディール政策を発表した。
EU委員会のティメルマンス第一副委員長はこう言う。
「私たちの陥りやすいことは”何もしなくても、今の状態が守られる”と信じてしまうことです。変革後、より良い未来が待っていると人々が信じられなければ抵抗をするでしょう。最も重要な課題は、“誰も置去りにすべきでない”ということです。」
温暖化対策に否定的だったトランプに代って、脱炭素を掲げるバイデンが大統領に就任する。当初このバイデン氏も温暖化対策に積極的ではなかったようで、このバイデン氏を動かしたのは若者たちの声だった。今、最も社会を動かしているのは若者たちの運動だ。アメリカを中心に自分たちの未来を考える若者たちの運動家が世界を動かそうとしている。
世界は少しずつ変ろうとしている。ただ、自分としては何もしない者たちの側には居たくない。
何もしない者になりたくない。自分だけが良くてもしょうがない。誰も置去りにしない。一人だけで生きていると思ってはいけない。
誰もが儲り豊かになりたい。色んな事を無理なく挑戦したい。新しい事を、イノベーションを怖がらない。
きっと誰もがそう思えるときには明るい未来が拡がっているだろう。せめてそれを傍観しているような立場には居たくない。

僕が困難に直面したとき
マリア様は知恵を授けてくれた
「がんばらないこと」
beatles
 
「Let it be(あるがままに)」ならポールの老荘思想を歌った詞だが、
「がんばらないこと」
似たところもあるが、残念な印象が強い。
「がんばらない」この事は最近頓に思う。「怠惰であれ」という意味ではない。
無心に何かに向っているときはそのままで良い。
少しでも「頑張らなきゃ」と思ったときは、無理をして続けることはないという意味だ。
何かのトレーニングならまだしも、発想をひねり出すときや根を詰めた時には、無理をせず、頑張ってやって良い事はきっと多くない。
むしろクールダウンした方がより新しい視点が生まれることが多い。
言い換えれば「脱力」だ。
それでも無理をしてしまうのなら仕方が無い。でもそれは頑張っているとは言わない。
「努力している」「頑張っている」なんて思って仕事をしているときは最善では無い。否が応でも、無理をしなければしょうがない時がやって来る。
力は温存しておかなければならない。
僕らの歳で無理をすることは死に繋がる事がある。
持論だが、早く死ぬ人はいつも忙しくして無理をして生きている。
血圧も高く、ストレスを抱え、常にオーバーヒートして生きている。
動物なら生き死の時で無ければ頑張ったり無理をしたり、ましてや努力をしたりはしない。
そう考えると「がんばらない」というのも老荘的で「Let it be」の智恵とも似ている気がする。


余談ですが、啓示宗教(・・・をしちゃいけません的な)であるキリスト教のマリア様が老荘的に語るのも変だと思ったら、調べてみたらルカ福音書1章38節の「Let it be to me according to your word.(おことばどおりこの身になりますように)」このto以下をすっ飛ばして歌っていたことになります。Let it beだけなら「なるようになる」と解釈できます。つまり全然違う意味だったんですね。するとLet it beはマリア様を讃える事が智恵というなります。
「なるようになる・そのままにしておきなさい」の意味の方が僕は好きですが。


余談の続きですが、ビートルズの後期はジョージのインド指向をはじめ、東洋思想にハマっていきます。ネットをググればビートルズと老荘についても諸説沢山取上げられているようです。
ポールも例外ではなく、恐らくマリア様の名を借りて、「Let it be」のみの文言を言わせたかったのが真相ではないかと思いました。


余談その3です。しつこくてすみません。
WIKのLet it be. の項を見たら....
マッカートニーが1968年に行われたアルバム『ザ・ビートルズ』のためのセッションの最中で、ビートルズが分裂しつつあるのを悲観している頃に、亡き母メアリー・マッカートニーが夢枕に現れた際に述べた「あるがままを あるがままに(全てを)受け容れるのです」との囁きを元に書いたと語っている。マッカートニーの母であるメアリー・パトリシア・モーヒンは、マッカートニーが14歳の頃にガンで死去した。亡き母が夢枕に現れたことについて、マッカートニーは「母に再会できたのは本当によかった。夢で祝福された気分だった。だから僕は母の囁きを元に『レット・イット・ビー』を書いたんだ」と語っている。
つまりメアリーは亡くなったお母さんの名前だったんですね。これなら聖母マリアと繋がらない理由が納得です。 

年賀21

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

今年の年賀状です。ほぼ50年前、とても影響をうけた2枚のLPジャケットのコラージュです。丑年に使おうと思っていました。(原子心母とサージェントペッパーズ・・・)
下記のホームページには新しい音楽作品の動画と昨年の年賀動画等を載せています。どうぞお入りください。
https://www.tessey49.com/new-year-2021

いずれ今年の年賀動画も制作してここにアップする予定です。
コロナ禍の中、この動画を通じてみな様の心が少しでも安らかに寛いで頂けるのであれば嬉しいです。 

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