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カテリーナ九州ツアー
もちろん昔の懐かしい顔にも沢山会えたが、知らない人からも沢山声をかけられ、「来て良かった」「言い表わせないほど感激した」などと賛美の嵐だった。
それは決して我々の鍛錬の賜でも無ければ、その日の演奏が格段に良かったわけではないと思う。むしろ九州のお客さんの食入るような目と耳と、ストレートな反応に我々が触発され、かつて無いほど演奏の精度を引上げてくれたのだと思う。
それはまるで音が真綿の中に染みこんでいくような、そんな光景が目の前を過った。
また、九州の気質もあるのかも知れない。九州以外の人たちの前でも色々演奏をしてきたけれど、座長一座などで芸能に慣れている環境があるのだろうか、どう伝わっているのか、その拍手の仕方やタイミングでどう感じたのかがこちらに伝わってくる。それに答えるべく最高の音を提供しなければと一音に魂を込める。それがまた伝わり拍手の返しの相乗作用で更に高みに向っていく。それは結果、東京でも東北でも関西でも同じなのだが、九州人の前での公演は自信を付けるきっかけを作ってくれる事が多い。
来ていただいた皆さん、本当にあたたかな声援、ありがとうございます。
そしてサポートして頂いた、しょうぶ学園、前村さん、産の森の皆さん、鹿児島、福岡、大分の劇場の皆さん、まだまだ書ききれませんが、本当にありがとうございます。
カテリーナ古楽合奏団 NewCD「祝祭」
カテリーナ古楽合奏団は昨年50周年を迎えました。そしてなんとCD「ドゥクチア」から30年ぶりにNewCDが出来ました。
マスタリングは1996年発売のCD「Ductia」と同じ、レコード業界では巨匠と呼ばれる田中三一氏が担当、28年ぶりの再会。音の本質を知る彼の魔法の粉が、カテリーナ古楽合奏団のそれぞれのオリジナルな息づかいと微妙に絡み合い見事に仕上がった。
録音:あだち麗三郎 マスタリング:田中三一 録音場所:ロバハウス デザイン・テキスト:松本雅隆
CD「Ductia」は田島征三氏の幼少期を描いた映画「絵の中の僕の村」の全編を飾り、ベルリン国際映画祭で銀熊賞受賞するなど話題を呼んだ。さてCD「祝祭」が人々の心の中に、そしてささやかな日々にどんな話題を巻き起こすのか 楽しみ。
CDは以下のページから購入可能。
録音:あだち麗三郎 マスタリング:田中三一 録音場所:ロバハウス デザイン・テキスト:松本雅隆
CD「Ductia」は田島征三氏の幼少期を描いた映画「絵の中の僕の村」の全編を飾り、ベルリン国際映画祭で銀熊賞受賞するなど話題を呼んだ。さてCD「祝祭」が人々の心の中に、そしてささやかな日々にどんな話題を巻き起こすのか 楽しみ。
CDは以下のページから購入可能。
カテリーナ古楽合奏団50周年記念コンサート「祝祭」
まさに50年の記念に相応しいコンサートになったのではと自賛しております。
カテリーナとしては通常のコンサートも正味(休憩を除いて)1時間40分ほどですが、同じ1時間40分とは思えないほどの密度の濃い内容で、しかも今回メンバー1名が急遽出演できなくなるという逆境の事態に、編成を組直しメンバーの気持が一つとなり結果最善の方向に持って行けたと思います。
驚く事に一晩で体重が2kg減りました。汗をかいた分けでも無く、それだけエネルギーと集中力を使ったと言う事でしょう。
がりゅうさんは「古楽オーケストラが夢だった」と言っていましたが、実際には3人のスペシャリストが増えただけなのに、本当にオーケストラのサウンドになったのには驚きました。まだまだ可能性は無限にあるのだと思います。
横須賀美術館、朝井閑右衛門の《丘の上》の前で演奏
カテリーナ、中世音楽合唱団でのゲスト舞台
カテリーナ古楽合奏団「夏の古楽」
大河ドラマの玉さん
NHK大河ドラマ「麒麟が来る」で坂東玉三郎さんが正親町天皇を演じた。
僕が知る限り玉様にとって初めてのテレビドラマ出演だったと思う。
言葉の発音の丁寧なこと、抑揚、目線の拘り、完璧であり美しい。吉田鋼太郎、滝藤賢一、染谷将太など上手い役者が色々居るが、さすがに霞む。
おそらく堺正章演じる東庵も存在はしていないキャラなのだろうから、共に碁を指すなどフィクションの世界な訳だが、台詞の一つ一つの背景に風景が浮んでくる。特別な表現をしているわけでなく丁寧にに語っているだけなのに。
自分が音を奏でるなら、こう言ったことを目指したいと思った。
ご存じの方も多いが、1986年と88年、玉三郎さん初演出の「ロミオとジュリエット」でカテリーナ古楽合奏団が楽師を努めた。がりゅうさんと僕に楽師としての台詞もあった(一言だけシェイクスピアの台本にもある)。
稽古場で音楽の打合せは何時もがりゅうさんが玉さんと直接していたが、僕が稽古場に入る前に桂花ラーメンを食べたその日に限ってがりゅうさんは遅れてきて、僕が玉さんと直に打ち合すことになった。豚骨のにおいをぷんぷんさせながら玉さんと喋ったことが僕の人生の最大の失態となって悔まれる。
演出する際もこちらの古楽器のことも勉強されていて、「今のサックバットのタイミングが遅いです」と専門外の音楽のことまで事細かく指摘された。
台詞に関してはそのままで良いですよと優しく言われた。
皆川達夫さん
ロバの音楽座の母体である我らが「カテリーナ古楽合奏団」は「中世・ルネサンス音楽を演奏する・・・」と説明を付けるが、この「中世・ルネサンス」というひとくくりにしたこの言い方が定着しているのは偏に、1970年代に出版された皆川達夫先生の著書「中世・ルネサンスの音楽」がこの時代の音楽を知る上での多くの人の入門書となったからかも知れない。
皆川さんは1965年から1985年まで毎朝6時に放送されていた、NHK-FMの「バロック音楽のたのしみ」のジョッキーを担当していた。50代から上の古楽ファンなら皆川さんの声を知らない人はいないだろう。少ししゃがれた声がカッコイイ。
「解説は皆川達夫です・・・」
我々カテリーナもLPの時代に2度番組で紹介され、全曲流してもらえた。その「古楽の調べ」という当時45回転の30cmLPはライナーノートを皆川さんにお願いしている。
「今日は日本の若者たちが古楽を演奏するカテリーナ古楽合奏団というグループのレコードを・・・」みたいな感じで放送されたと記憶している。
CD「ドゥクチア」発売は1993年なので残念ながら番組は終っていたが、レコード芸術誌上でも皆川さんに推薦盤のお墨付を頂いた。
皆川さんの指導する中世音楽合唱団にもゲストで3度ほど出させてもらった。
皆川さんは先月19日、老衰で亡くなった。あと少しで93才と言うところで、天寿を全うされた。
その後すぐ「こころの時代」という宗教の番組で「宇宙の音楽(ムジカ)が聴こえる」というアーカイブスに出演されていた。2005年頃の番組だ。
相変らず話しは面白い。水戸藩士の皆川家に生まれ幼い頃から謡曲を習っていた。
皆川さんの業績の中に、「中世・ルネサンス音楽」の紹介や指導が有名だが、西洋からキリシタン文化に乗って日本に入ってきた、西欧音楽の日本音楽への影響も大きな功績だろう。その中の一つに隠れキリシタンの「オラショ」がある。
「オラショ」は隠れキリシタンが密かに歌い続けて来たグレゴリオ聖歌だ。もちろん節回しは口伝なので和風に変ってきている。この原曲を求めるのも皆川さんの大きな仕事だ。
「キリシタンを散々弾圧してきた水戸藩士の私がオラショを世に出すことは、水戸藩士の贖罪の意味を込めています。」みたいに冗談めいて言っていたが、なるほどそれはその通りだと思った。
皆川さんの考え方は多分にキリスト教徒だ。
我々は「中世・ルネサンスの音楽」は多分にアラブ文化の影響があると見ているし、音楽の作り方や楽器の選び方も多分にアラブ的な解釈をする。
皆川さんは「中世・ルネサンスの音楽」は西欧独自の文化の中に生まれ、仮にアラブの影響が多少あってもそれは完全に西欧流の秩序に則って生れたものと考える。
両者の意見を戦わした事は一度も無いが、音楽を聴けば解る。
それでも皆川さんは我々を認めてくれている。
考え方の違いはあれど、音楽の美しさ、感銘を受けることには隔りは無い。
何年も御無沙汰してしまってはいたが、我々の大きな理解者が天に向って旅立って行かれた。
こころの時代〜「宇宙の音楽(ムジカ)が聴こえる」の番組はオンデマンドでも観られます(220円で)。この番組を観るだけでもこのお方の素晴しい業績と魅力が心に残ると思います。
ご冥福をお祈りします。
カテリーナ古楽合奏団「中世ルネサンス音楽会」
5月17日のコンサートからもう3週間経とうとしています。個人的には今年で40年でやってきた事になります。当時僕は一番若かったけど、この8人のメンバーでは僕は3番目に歳を取っていたことに驚きました。
少年の頃からロックに浸り、現代音楽や電子音楽、民族音楽を経てカテリーナに飛込んだ僕は、確かに個人的に様々な音楽に手を染めるものの、やはり戻るところは古楽の世界なのです。
で、今回特に思ったのは、正確に言うと自分は古楽が好きなのではなく、自分たちの演る古楽が好きなのです。
再び11月4日に、今度は本拠地「ロバハウス」で2ステージ演ります。
少年の頃からロックに浸り、現代音楽や電子音楽、民族音楽を経てカテリーナに飛込んだ僕は、確かに個人的に様々な音楽に手を染めるものの、やはり戻るところは古楽の世界なのです。
で、今回特に思ったのは、正確に言うと自分は古楽が好きなのではなく、自分たちの演る古楽が好きなのです。
再び11月4日に、今度は本拠地「ロバハウス」で2ステージ演ります。
ロバハウスの小さな空間の中で8人のシェフたちが腕を振い、皆さんの目の前で最高の音の素材を料理します。
何時もこのフルメンバーが揃うわけではないので、ご興味のある方はぜひお聴き逃しのないよう。
11/4(日) 13:30〜 16:30〜
カテリーナ古楽合奏団
「中世ルネサンス音楽会」
出演:松本雅隆、千葉潤之介、上野哲生、岡田啓、斉藤和久、長井和明、松本更紗、蔡怜雄(ゲスト)
会場:ロバハウス


























