Tessey Ueno's blog

古楽系弦楽器を演奏する上野哲生のブログ。 近況や音楽の話だけでなく、政治や趣味の話題まで、極めて個人的なブログ。

タグ:プサルテリー

NHKアニメ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の音楽でサントゥール、プサルテリー、リュート、サズ、など様々な楽器で演奏していますが(作曲は未知瑠さん)、まさにこの作品のふしぎ怪しい世界観の音楽を、これらの楽器が影で支えているという事がわかる映像が、「東映アニメーション」のYouTubeにアップされました。


 
銭天堂のアニメは2020年の6月に始り、今年で3年目に突入します。その間原作が全国学校図書館協議会・選定図書。2022年、第3回「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」で第1位を獲るなど、話題騒然でした。
 
この映像は2月の終りに収録しましたが、CDにもなり、今回で3回目の録音です。コロナ禍でもあり、他のミュージシャンとまったく顔を合せなかったのですが、他にも面白楽器の強者が揃っているなあと思いました。
放送時間が変更になり、NHK Eテレにて 4月8日より毎週金曜 午後6:40からの放送です  

荒木昭夫作「アフリカの雫」テーマ曲。
ジュラ(小型サズ)と2台のプサルテリーで演奏する「水は旅人」
「アフリカの雫」は元人形劇団京芸演出家であり、全国児童・青少年演劇協議会の代表も務められていた、今年で90才を迎えられた荒木昭夫さんが、まだ舞台化も何も決っていないけどぜひ音楽をお願いしたいと、A4百ページ余にぎっしりと書かれた台本を私に送られて来られました。荒木さんとは劇団らくりん座で今まで何作品もご一緒させていただきました。
物語はアフリカで生まれた雫が、土が生まれ、イネが生まれ、ホモサピエンスが生まれるところから始り、命、国、生活、平和の核心を語る、壮大なお話しです。
私はもともと小さな精霊が旅をするイメージの曲を作っていたので、このお話しにぴったりだと思い、実演を録音して、まだ許可を貰わないうちから音楽だけ勝手に旗揚げさせていただきました。この曲を聴いてどんなお話しか想像できるのではと私の中では確信しております。
舞台化のプランはまだ全く無いそうですが、もし興味がある方はメッセージでご連絡ください。
因みにメロディを弾いているジュラは小型のサズ(トルコの弦楽器)で、私の場合はマンドリンのような扱い方をしています。
 

HPに私の弾く弦楽器を動画で紹介するコーナーを作りました。
とりあえず、プサルテリー、サズ、リュート、ラウタを即興演奏を交えながら、楽器の成立ち、調弦、奏法、上野がこの楽器を演奏する意味などを伝えます。また旋法音楽の自由性、仕組にも触れています。
今後更に楽器は増やしていきます。
私が特に言いたい事は、これらの楽器は私はほぼ自己流で、伝統や文化、民族性をほとんど受継いではいません。それは西欧のクラシカルなピアノがアメリカリ渡り、黒人のジャズに変って演奏されていくのに等しい、楽器とはそういう自由なものだと言うことです。
 
tessyHP

プサルテリーとリュートの一人演奏「夏の小人」です。(+Cello Pizz)
河原を散歩していると小人たちが草むらの間を小走りに忙しそうにしているので、せっかくなんで何か一曲聴かせようと思って作った曲です。
せっかく作っても、大雨が降った後はとんと見なくなりました。
 

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5月17日のコンサートからもう3週間経とうとしています。個人的には今年で40年でやってきた事になります。当時僕は一番若かったけど、この8人のメンバーでは僕は3番目に歳を取っていたことに驚きました。
少年の頃からロックに浸り、現代音楽や電子音楽、民族音楽を経てカテリーナに飛込んだ僕は、確かに個人的に様々な音楽に手を染めるものの、やはり戻るところは古楽の世界なのです。
で、今回特に思ったのは、正確に言うと自分は古楽が好きなのではなく、自分たちの演る古楽が好きなのです。

再び11月4日に、今度は本拠地「ロバハウス」で2ステージ演ります。

ロバハウスの小さな空間の中で8人のシェフたちが腕を振い、皆さんの目の前で最高の音の素材を料理します。
何時もこのフルメンバーが揃うわけではないので、ご興味のある方はぜひお聴き逃しのないよう。

11/4(日)  13:30〜 16:30〜
カテリーナ古楽合奏団
「中世ルネサンス音楽会」
出演:松本雅隆、千葉潤之介、上野哲生、岡田啓、斉藤和久、長井和明、松本更紗、蔡怜雄(ゲスト)
会場:ロバハウス

18-11cathe-con

 


4年前にYouTubeにアップし、奇しくも4.5万アクセスを越えた”Psaltery improvisation”(by Tessey Ueno)
この演奏にVoiceを加えたものがCD”KOTODAMA”に入っているこの「胡蝶の夢」”Kotyou no Yume”です。

録音時の映像が残っていたので、これを組合わせ編集してみました。
元の即興演奏と比べてみるとその違いが面白いので、是非比べてご覧下さい。

 

ほんの少しだけですが、僕が古楽器演奏で参加したアニメ「終末のイゼッタ」のDVDとCDが出たようです。
音楽担当の未知瑠さんがインタビューの中で、僕のリュートやサントゥール、プサルテリーを起用したことについて語っています。
アニメ音楽界に新星現る『終末のイゼッタ』劇伴担当 未知瑠インタビュー

アニメの中では台詞に被って解りにくかったですが、CDでは恐らく台詞も無いので、良く聞えてくるのでは無いでしょうか。楽しみです。
因みにiTuneStoreで「終末のイゼッタ」を検索すると、以下のとラックに僕の演奏が確認できました。
2.週末のイゼッタ(サントゥール)
7.フィーネ愛のテーマ(プサルテリー)

12.夜明け前(リュート)

 終末のイゼッタ(iTubeStore)
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Kotodamajacket400 声とプサルテリーなどの撥弦楽器によるCD "KOTODAMA 琴霊"を自主レーベルで作りました。

古代日本で言葉に宿るとされていた霊力を言霊(ことだま)と呼んでいました。僕は本来は「言」でなく「琴」の文字を宛てていたと勝手に思っています。琴は元々呪術に使われたことから、心の共鳴弦である琴線に直接心に響く有効な手段だったのでしょう。また「琴」は大気圏を越える程の世界樹から作られるという伝説があるくらいで、古代人は琴を介して宇宙と交信したかったという事が伺えます。

言語以前である「琴霊」には造語の霊界語、宇宙語、宇宙音名、暗号、スキャットなど、少なくとも人の言葉として成り立っていないもので構成しました。

HPには試聴、プロモーションイメージVideoなど用意しています。ぜひ覗いてみてください。iTunesからもダウンロード可能です。

MAGI Record

Video Blocksの素材を使ったプロモーションイメージVideoも作りました。


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